第71回京都大学丸の内セミナー
金融市場は、効率的にリスクを配分したり、資金を融通したりする場である。 株価や金利は、すべて、価格という一般的概念の特殊形であり、経済環境の指標である。しかし、金融市場というと、株価の変動が大きいとか、金利がマイナスになったなどといった、値動きの側面のみが強調されるきらいがある。
本講義では、金融市場が実需を正しく反映するということの意味を明らかにし、経済全体の中で持つ役割を論ずる。特に,消費者や投資家の不合理な行動を想定することが、経済予想や政策立案の改善をもたらすかを論ずる。